京品ホテル 強制執行(前編) 自主営業の是非
京品ホテルで強制執行が行われ、現場が騒然となったニュースが流れています。派遣切りが横行するなかで、解雇となった元従業員が自主営業でがんばっているとか、権力に立ち向かっているみたいな報道のされかた、ネットでの意見が多いようです。京品ホテルの明け渡しを求めた東京地裁の強制執行の判断は妥当だったのか、元従業員たちの行動の代償など考えてみたいと思います。
京品ホテルは、1871年(明治4年)に開業した老舗です。京品ホテルは、東京都港区高輪にあり、品川駅の真正面という大変好立地にあります。
京品ホテルとしては、営業利益が出ていると従業員はいえてます。立地を考えたら当然かもしれません。京品ホテルが廃業し、従業員を解雇するに至ったのは、経営会社である「京品実業」の多角経営の失敗し、リーマンブラザーズ証券の子会社にサンライズファイナンス株式会社に債権が買い取られ、他のホテルグループに売却されることになったらです。
京品ホテルが従業員にホテルの廃業と解雇を通告したのは、2008年(平成20年)5月8日。いきなりの廃業と解雇ではなく、10月20日付けでの廃業と解雇です。解雇に当たっては、退職金40%上乗せという条件も提示していたようです。
これに対して、従業員は労働組合をつくり、解雇撤回を求めると同時に、11月から"自主営業"を始めました。
そして、サンライズファイナンス側、元従業員側、双方が東京地裁に訴え、法廷闘争となっています。
一部の情報だけで判断するのはよくないかもしれませんが、第一報を聞いて最初に思ったのは、ホテルという、宿泊客の"命"を預かる場所で、自主営業とう形態事態が許されるのかということでした。wikipediaの情報によると京品ホテルは、耐震基準を満たしていなくて、耐震基準を満たすためには約20億円の改修費用がかかることも、売却の理由のひとつのようです。
京品ホテルがそういう状態で、建物が原因で利用者に何かあった場合に、補償などがどうなるのだろうか。経営の所在がはっきりしない中で、東京都は営業許可を出す(更新する)のだろうか、東京消防庁は防火や耐震とホテルの管理者に対してどういう判断をするのだろうか。保険会社は、どういう対応をとっているのだろうか。などなど、利用者側の立場になるといろんな不安がよぎります。
後編へ続く
京品ホテル 強制執行(後編) もうひとつの選択